たかす雪まつりレーザーショウ「キト伝説第12章〜雪の王国」 <解説と展望〜新たな時代設定と視点移動> |
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雪の王国への旅 |
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キト伝説第12章はこれまでの設定であった17世紀から一気に遥か過去へと移動する。(ストーリー参照) タイトルの「雪の王国」とは、キト伝説の時代から約1000年前の高鷲にあった幻の王国「陀羅(だら)」の俗称である。「陀羅国(だらこく)」は西暦700年代に現在の高鷲付近にあったが、悪霊「じゅがやたき」によって滅ぼされたと記されている。(キト伝説由来v1.4参照) 以下ストーリー概要。 〜ある朝、高鷲に異変が起こる。村の井戸の水を飲んだ人たちが、突如苦しみ出したのだ。その様子から、おばぁは悪霊「じゅがやたき」の仕業であると気付く。しかしその悪霊に対抗できる手段はここにはない。唯一の天敵は1000年以上昔に実存したという「紫染の鳥」のみであった。おばぁは霊力を用い、三吉少年を時空転移させる。〜 今回の悪霊「じゅがやたき」は、水を汚染する地下霊で、井戸などに棲み着いて疫病を撒き散らすとんでもないヤツだ。しかしたったひとつ天敵があった。それが「紫染の鳥(しせんのとり)」である。「紫染の鳥」は「じゅがやたき」の毒を浄化する、いわば「除染」をする花粉のような物を放出する鳥である。陀羅国の時代には「紫染山(しせんざん)」という秘境にのみ生息していた。 三吉少年はこの険しい山へと旅をする。精霊エルマも付き添いとして派遣されるが、あくまで少年が自力で任務を達成するよう仕向けるのが役割である。そう、いわば優しいお姉さん役だ。(妹でもよいが) さて、この時空転移であるが、果たして可能だろうか? 霊力というありがたい言葉ですべて片付けようとは思わないが、おばぁはすべてを可能にする偉大な人(?)だったらしい。 さすがに後半力尽きるが、それでもキトに励まされ苦境を乗り越えるあたり、人間臭い面もある。・・・おばぁは人間なのか? その答えになっているかどうかは分からないが、この「おばぁ」が「柚妃えま(ゆひえま)」であると初めて明らかにされた。「柚妃えま」は、キトがキラと共に初めて高鷲に降り立った時、謎の力を授けられたとされる。とすると・・・ |
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一方、陀羅国の国王「天地の尊(あめつちのみこと)」は三吉少年の事をキトから聞いたことがあるという。一体時間設定はどうなっているのか。 その種明かしはこうだ。 陀羅国は神の国である。キトは常にそこから高鷲を見守っている。そしてそれは現在も時空のどこかで延々と続いているのである。消えてなくなるものではないのだ。 1000年前と言っても、この国にとっては昨日のようなものだ。キトに言わせれば100年さえもあっという間だというではないか。そんな陀羅国に行くには、時間の壁をスッとずらせばよいのだ。その隙間から見える向こう側(パラレルディメンション)、それが陀羅国〜雪の王国なのだ! |
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今後の陀羅国と高鷲 |
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これまで今回のストーリーを大まかに解説してきたが、次回の「キト伝説13」は果たしてどうなってゆくのだろう。 悪霊退治というテンプレートを用いてキトというイコンを発動させる、その基本展開は変わらない。そして三吉少年が成長してゆく姿も。 実はクライアントからはもっと現代の高鷲を打ち出してほしいという要望が出て来ている。 それもそうだ。いつも「昔々」ではワンパターンになってしまう。 そのあたり、次回は考えていこうかとも思う。 映像の向上も目標だ。やるべきことは多い。 しかしながら、今回、1000年逆行した「キト伝説」。 それをば現代(2015〜6年)に一気に持ってくるのは多難かもしれない。 2015/2/15 金子卓司 キト伝説第12章「雪の王国」ストーリー キト伝説その由来v1.4 |
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